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「長期」「積立」「分散」投資は無敵なのか?

「長期」「積立」「分散」投資は無敵なのか?

近年、投資に関して下記3点を満たした投資が万能であるという記述が多々見られます。

「長期」「積立」「分散」

この記事では、「長期」「積立」「分散」が決して万能ではないことと、
それでも「長期」「積立」「分散」投資について学ぶことは意味がないわけではなく、
むしろ有意義であることをご説明します。

まずは結論から!

結論からいうと、「経済が過去同様に成長した場合=株式市場が過去同様に成長した場合」には、
「長期」「積立」「分散」の3点を満たす投資は負けません。
わたしも「長期」「積立」「分散」で投資信託を購入しています。
過去同様かどうかはわかりませんが、少なからず「経済=株式市場は成長する」と考えているからです。

ただし、今後、株式市場が過去同様に成長するかどうかは誰にもわかりません。

「長期」「積立」「分散」投資の落とし穴

「長期」「積立」「分散」投資を推奨する場面では、過去の株価推移を事例として、
「過去と同じように株価が上昇したらこんなに儲かるよ!」と説明されることが多いです。
たとえば、仮に2000年に「長期」「積立」「分散」で投資信託を購入していたら、
元本○○円に対して20年後には元本+利益で○○円になっています、というように。
この例からも明らかなとおり、「長期」「積立」「分散」投資は、
株価が上昇することを前提に組み立てられています。

これが「長期」「積立」「分散」投資の落とし穴です。
「長期」「積立」「分散」投資は、「経済=株式市場が成長する」という前提が崩壊してしまうと、
そのメリットを享受できず、当初想定を下回る利益となる可能性があります。
下回る利益どころか、もちろん損失を出す可能性も存在します。
つまり「長期」「積立」「分散」投資は、決して万能ではなく、
「過去と同じように経済=株式市場が成長する」という前提の元での万能であることに留意する必要があります。

「長期」「積立」「分散」を個別に検討する

ここまでみてきたように、極論すると、「長期」「積立」「分散」投資は、
「資本主義は成長し続ける」という可能性に投資しているわけですね。

とはいえ、現時点で手軽に「長期」「積立」「分散」を上回るパフォーマンスを享受できる金融商品は、世に存在しません。
したがって、「長期」「積立」「分散」投資について理解することに、間違いなく意味はあります。

では、「長期」「積立」「分散」を個別に分解すると、それぞれどういったメリットを享受でき、
どういったリスクを避けることができるのでしょうか?

「長期」
メリット
・複利のメリットを享受できる

避けることができるリスク
・市場全体の価格変動リスク
・個別商品の価格変動リスク

「積立」
メリット
・購入価格を平準化できる

避けることができるリスク
・市場全体の価格変動リスク
・個別商品の価格変動リスク

「分散」
メリット
・特定の市場/特定の商品に依存せずにすむ

避けることができるリスク
・市場全体の価格変動リスク
・個別商品の価格変動リスク
・カントリーリスク

次回以降、これらを個別に検討します。

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