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現預金残高に気を配ろう③ 過去のキャッシュ・フロー

現預金残高に気を配ろう③ 過去のキャッシュ・フロー

前回の記事で、下記事項をご説明しました。
●なぜ現金が大切なのか?
●なぜCashがKingなのか?
●なぜ利益や純資産はKingではないのか?

企業経営における現預金の重要性が伝わったでしょうか?

伝わっているとすると、大半の人はおそらく次の課題に直面するはずです。
●KingであるCashの過去の動きを把握するためにはなにをすべき?

現預金といっても、過去、現在、未来と把握することが沢山あります。
まずは未来に比べて確実に把握することができる、過去のキャッシュについて確認しましょう。

キャッシュ・フロー計算書とは?

割と頻繁に耳にする言葉ですが、その内容を理解している人はあまりいません。
深く理解する必要もないですが、わかっていると便利です。

キャッシュ・フロー計算書とは、現金の動きをB/S,P/Lから把握しようという紙です。
手打ちではなく、B/S, P/Lから自動で作成できるので簡単です。

その際、現金の流れを…

●営業活動によるキャッシュ・フロー
●投資活動によるキャッシュ・フロー
●財務活動によるキャッシュ・フロー

と3つに分類し、どういったことで現金の流出があるのかを把握できるようになっています。

キャッシュ・フロー計算書の作り方

中小企業でキャッシュ・フロー計算書を作成している企業はほぼありません。
理由は簡単で、会計ソフトと会計事務所が作ってくれないからです。

会計ソフトを設定すれば作れますが、その設定がかなり面倒です。
なので、エクセルでつくったほうが早いし加工できるし便利です。
弊社では簡単にキャッシュ・フロー計算書をつくるコツを教えています。
慣れると2分で作成できるようになります。

まずは、B/SとP/Lを最低2期分用意します。
月次ベースでも作成できるので、2ヶ月分でも問題ありません。

エクセルにB/S,P/Lの内容を転記し、足し引きをすれば…

ほら簡単。
キャッシュ・フロー計算書の完成です。

毎月現預金の流れを把握することを、強く推奨しています。

キャッシュ・フロー計算書で何をみるの?

こうしてキャッシュ・フロー計算書ができあがりました。
「で、なにを確認したらいいの?」と気になりますよね?
確認すべきポイントは、各企業によって異なります。

教科書的には…
●営業キャッシュ・フローがプラスかどうか?
●フリーキャッシュ・フローが財務キャッシュ・フローを上回っているか?
●財務キャッシュ・フローがプラスの場合、B/Sのどこに化けているのか?
などが重要とされています。

これらはもちろんとても大切です。
ですが、最も大切なことは「現金が増えているのか?減っているのか?」です。
そして…「計画どおりに現預金が増減しているのか?」です。

その次に、「何故増えて何故減ったのか?」を確認すべきです。


財務三表は全て大切なのですが、たとえば再生の現場に入る際、
まずは以下の手順で現状を把握します。
スタッフが既に3表を作成してくれている場面では、
P/Lより先にキャッシュ・フロー計算書をみてしまいます。


1 まずは現預金の残高を確認する
 ⇒時間に余裕があるかどうかの目安

2 次に営業キャッシュ・フローがプラスかどうかを確認する
 ⇒自力で再生する余力があるかどうかの目安

3 営業キャッシュ・フローと財務キャッシュ・フローを比較する
 ⇒返済をストップすれば自力で再生できるかの目安

4 投資キャッシュ・フローを確認する
 ⇒窮地に陥ったのが投資の結果かどうかの目安



逆にイケイケの現場に入る際には…

1 まずは現預金の残高を確認する
 ⇒どれだけ投資にまわせるのかの目安

2 次に営業キャッシュ・フローを確認する
 ⇒年間いくら借入をせずに投資ができるのかの目安

3 営業キャッシュ・フローと財務キャッシュ・フローを比較する
 ⇒ネットで年間いくら投資ができるのかの目安

など、みる数字は同じでも「何のためにみるのか?」は異なります。

余談 計画っていうけれど…

突然ですが、貴社には事業計画がありますか?
キャッシュ・フロー計算書同様、事業計画を策定している中小企業はあまり存在しません。
策定していても、計画を追っている中小企業はほぼ存在しません。

たとえば、売上・利益対して予算はあっても、
その売上・利益予算は昨対比●●%と決めていませんか?

財務三表を計画として策定するのは難しいですよね。
特にB/Sとキャッシュ・フローの計画は、作り込むのが難しいです。
仮に財務三表が計画としてあっても、
それを実行するのは策定の10倍は困難です。

何か大きな投資をする際、売上利益の予算だけでは不十分です。
借入をする・リスケを依頼するなど金融機関と交渉する際も、
事業計画があると話がとてもスムーズに進みます。



またどこかの機会で、事業計画の作り方をご紹介します。

「昨対比○○%といった予算ではなく計画をつくるべき」

ということを押さえてください。

まとめ

駆け足にですが、キャッシュ・フロー計算書の重要性を説明しました。
企業経営をする上で、「数字」という側面では、現預金に先立つものはありません。

自分の財布であれば、「どこから収入を得て何に使ったのか?」を把握されているはずです。
ところが会社になると、途端にそれができなくなります。
現預金の流れを定期的に把握するツールとして、
キャッシュ・フロー計算書を定期的に作成してみてはいかがでしょうか?

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